外国人採用を決断する前に施設長が確認すべき7ポイントとは?理事会に諮る前のチェックリスト
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外国人採用を進める方向にはなったものの、「本当にこのまま決めて大丈夫かな」と迷うこともあると思います。
採用を決める前に確認しておきたいのは、費用や在留資格だけではありません。現場で教えられる人がいるか、住むところはどうするか、採用後のことまで考えておく必要があります。
今回は、決断前に確認したい7つのポイントと、理事会・法人本部への上申の進め方を一般社団法人外国人介護留学生支援機構(ケアコンパス)の青山がお伝えします。
なぜ外国人採用の決断前チェックが必要?

外国人を採用すると決めても、受け入れる準備までできているとは限りません。決めてから困らないように、採用前に一度、受け入れに必要なことを確認しておきましょう。
決めてから困る施設に共通する見落とし
日本人職員でも、新しく入ればその施設のやり方を教える必要があります。外国人職員なら、言葉の伝え方にも少し配慮が必要です。
実際に、外国人職員を採用したものの、誰が教えるのかをきちんと決めていなかった施設がありました。
その施設では教育担当を決めず、その日の勤務者に任せていました。「今日はこの人がリーダーだから、何かあったら聞いて」といった形です。
教える人が日によって変わるのに、何をどこまで教えたのかは十分に共有されていませんでした。
その状態で受け入れた結果、残念ながら外国人職員は数か月で退職してしまったそうです。
採用を決めるときは、人を採用できるかだけではなく、「入職したあとに誰がどう教えるのか」まで考えておく必要があります。
決断前に確認したい7つのポイント
外国人採用を決める前に、確認しておきたいポイントは次の7つです。
- そもそも受け入れができるか
- どのくらい費用がかかるか
- どの在留資格で採用するか
- 支援を誰が担当するか
- 現場で受け入れ、教育できるか
- 利用者や家族へどう説明するか
- 住居や生活面をどうするか
答えられない項目があれば、そこが決断前に確認しておきたいところです。
外国人採用を検討し始めたばかりの段階であれば、「外国人採用で失敗する施設・成功する施設」の記事も参考にしてください。
外国人人材の受け入れ可否・費用・在留資格の選択

採用を具体的に進める前に、まず確認したいのが以下の点です。
- 自施設で受け入れできるのか
- どのくらい費用がかかるのか
あわせて、どの在留資格で採用するのかも確認しておきます。
確認①自施設は受け入れ可能か
特定技能で採用する場合は、自施設が受け入れの対象になるかを確認します。
介護分野では、事業所ごとに受け入れられる1号特定技能外国人の人数に上限があり、日本人等の常勤介護職員の総数までとされています。また、受け入れ対象となる施設・事業所かどうかも確認が必要です。
もう一つ確認したいのが、離職者の状況です。特定技能外国人が従事する業務と同種の業務で、雇用契約の締結前1年以内に非自発的離職者を出していないかを確認します。契約締結後についても同様です。
離職状況は、人事・労務担当に聞けば分かります。受け入れ人数や対象施設について分からない場合は、制度に詳しい窓口や登録支援機関などにも相談してください。
特定技能「介護」の詳しい要件は、ケアコンパス「特定技能『介護』とは?」の記事で解説しています。
確認②費用を3年トータルで見積もったか
外国人介護人材の採用では、紹介料などの初期費用だけでなく、入職後の支援費などもかかります。
費用は、採用時点の金額ではなく、3年間のトータルで見ておきます。採用しても短期間で辞めてしまい、また募集して採用する。その繰り返しにかかる費用と比べると、見え方も変わってきます。
理事会や法人本部では、費用について必ず聞かれます。3年間でどのくらいになるのかまで出しておくと説明しやすくなります。
費用の詳しい比較は、「外国人介護人材の採用は本当にコスト削減になる?」の記事で解説しています。
確認③どの在留資格で採用するか決めたか
外国人介護人材を採用する場合、特定技能や在留資格「介護」など、いくつかの選択肢があります。
すでに介護の知識や日本語力があり、入職後すぐに働いてもらいたい場合は、特定技能が基本的な選択肢になります。ただ、どの制度を選ぶかによって、採用までにかかる期間や費用、入職後の支援も変わります。
ただ「外国人を採用する」と決めるのではなく、自施設ではどの在留資格で採用するのかまで決めておきましょう。
それぞれの違いは、4つの制度を比較した記事「介護分野で外国人が働ける在留資格は何種類?」で詳しく解説しています。
現場の外国人人材の受け入れ体制の確認

自施設で採用できることが分かったら、次は受け入れる側の準備です。支援を誰が担うのか、現場で誰が教えるのかを確認しましょう。
確認④支援を自社でやるか委託するか
特定技能1号で採用する場合、受け入れ施設には、外国人が日本で働き、生活するための支援が求められます。支援は自社で行うことも、登録支援機関へ全部または一部を委託することもできます。
自社で支援するなら、生活面のサポートや相談対応を続けられる人がいるかを確認します。相談や苦情への対応などは、本人が十分に理解できる言語で行う必要があります。
そこまで自社で担うのが難しければ、登録支援機関への委託を考えます。
採用を決める段階では、どちらでいくのか方針だけでも決めておきましょう。
詳しい違いは、登録支援機関へ委託するメリットを解説した記事をご覧ください。
確認⑤現場の受け入れ体制の当てがあるか
採用前に一番確認してほしいのは現場の受け入れ体制です。費用や在留資格、支援については外部にも確認できますが、現場で本当に教えられるかどうかは施設の中でなければ分かりません。
誰が中心になって受け入れるのか、誰が仕事を教えるのかは、候補だけでも決めておきましょう。外国人職員が入ってくることも、今いる職員には事前に伝えておきます。
人手が足りないから採用するのに教える人がいない。これでは、せっかく採用してもうまくいきません。
ここが決まらないまま受け入れると定着は難しくなります。
詳しい体制づくりは、外国人介護人材の受け入れ体制についての記事で解説しています。
介護施設利用者・家族への説明と生活面の段取り

外国人職員を迎える前に、利用者や家族へどう伝えるかも考えておきます。また、働き始めるには住むところも必要です。住居をどうするかも、採用前に確認しておきましょう。
確認⑥利用者・家族にどう説明するか
「外国人職員を受け入れて、利用者さんやご家族はどう思うだろう」と心配する施設もあります。
ただ、私が関わってきた施設では、外国人だからという理由で最初から心配されたことはほとんどありません。利用者さんとも自然に関係を築けていることが多いです。
一方で、仕事の中で何かあれば話は別です。以前、外国人職員が担当した送迎で、利用者さんがリュックを背負ったままシートベルトを締めた状態になっており、ご家族から「任せて大丈夫ですか」と言われたことがありました。
これは、外国人だからではなく、送迎時の対応品質そのものを心配されたケースでした。ご家族が気にされるのは、国籍よりも仕事の中身です。
ですから、事前の説明で必要以上に構えることはありません。外国人職員が入ることをどう伝えるのか、掲示で知らせるのか、職員から紹介するのか施設に合った方法を決めておけば十分です。
確認⑦住居・生活面の段取りの当てがあるか
住居をどうするかも、採用前に考えておきたいことの一つです。
社宅を使うのか、施設で借りるのか、本人名義で借りる場合は契約をサポートするのか。まずは方針を決めておきます。
以前、施設の周辺に賃貸物件がほとんどなく、何社かに探してもらっても住むところが見つからなかったことがありました。最終的には理事長が地域の空き家を見つけて借り、施設でリフォームすることになりました。
リフォームが終わるまでの約1か月は、理事長のご自宅でお世話になっていました。住居探しは、地域によっては思った以上に時間がかかります。
住居が決まったら、電気や水道などの手続き、通勤手段も必要になります。採用を決める段階ですべて決める必要はありませんが、誰が準備するのかまでは考えておく必要があります。
理事会・法人本部への上申を通すポイント

ここまで確認した7項目は、理事会や法人本部へ説明するときにも使えます。
7つの確認項目をそのまま上申資料の目次にする
この7項目を順番にまとめれば、そのまま上申資料の目次として使えます。
- 自施設で受け入れできるか
- 3年間でどのくらい費用がかかるか
- どの在留資格で採用するか
- 支援を自社で行うか、委託するか
- 現場の受け入れ体制は整えられるか
- 利用者・家族へどう説明するか
- 住居や生活面をどうするか
理事会や法人本部でよく聞かれるのは、次の3つです。上申する前に、答えを用意しておきましょう。
決裁者が必ず聞く質問に答えを用意しておく
上申する前に、次の3つは答えを用意しておきたいところです。
- 費用に見合う採用なのか
- うまくいかなかったときはどうするのか
- 利用者や家族にはどう説明するのか
確認②で見積もった3年間のトータルをもとに説明します。うまくいかなかったときについては、誰へ相談するのか、どの時点でやり方を見直すのかを決めておきます。
利用者や家族への説明は、確認⑥で決めた方針をそのまま伝えます。
ケアコンパスでは、今回の確認①〜⑦を一緒に整理する事前相談も無料で受け付けています。「何から確認したらいいか分からない」という段階でも大丈夫です。
費用対効果については、外国人採用の経営への影響を試算した記事で解説しています。
まとめ
外国人採用を決める前に、次の7つを一度確認してみてください。
- 自施設で受け入れできるか
- 3年間でどのくらい費用がかかるか
- どの在留資格で採用するか
- 支援を自社で行うか、委託するか
- 現場で受け入れ、教育できるか
- 利用者・家族へどう説明するか
- 住居や生活面をどうするか
全部が決まっていなくても構いません。ただ、答えられない項目は確認が必要なところです。
答えられない項目があった方は、ケアコンパスへご相談ください。「うちの場合はどう考えればいい?」というところから、施設の状況を伺いながら一緒に確認していきます。
初めて外国人採用を検討している方は、「外国人採用が初めての方へ」も参考にしてください。
よくある質問
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外国人スタッフを採用する前に、どのようなポイントを確認しておけばよいですか?
採用を決める前には、「自施設で受け入れが可能か」「3年間でかかるトータル費用」「在留資格の選択」「支援を自社で行うか委託するか」「現場の教育体制」「利用者・家族への説明」「住居や生活面の段取り」という7つのポイントを確認しておくことが重要です。
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特定技能で外国人介護人材を受け入れる際、どのような点に注意すべきですか?
特定技能「介護」では、事業所ごとに受け入れられる人数に上限があり、日本人の常勤介護職員の数までとされています。また、過去1年以内に非自発的離職者を出していないかなどの確認も必要です。制度の詳細や要件については、事前に十分な確認が求められます。
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理事会や法人本部へ外国人採用の上申を通すには、どう進めればよいですか?
確認すべき7つの項目をそのまま上申資料の目次として活用するのが効果的です。特に決裁者が懸念しやすい「3年間のトータル費用」「うまくいかないときの対応」「利用者や家族への説明」の3点について、事前に具体的な答えや方針を用意しておくことで、スムーズに上申を進めることができます。
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外国人採用の費用は、初期費用だけでなくどの程度見込んでおくべきですか?
紹介料などの初期費用だけでなく、入職後の支援費なども含めて「3年間のトータル費用」で試算しておくことが大切です。ケアコンパスでは、採用決定まで完全無料(相談・面談、人材選定、面接サポート等)で、紹介料は外国人材1名につき一律40万円という明確な料金体系をご提供しています。
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「何から確認したらいいか分からない」という段階でも相談できますか?
はい、問題ございません。ケアコンパスでは、施設の状況に合わせた事前の無料相談を随時受け付けています。「うちの場合はどう考えればいい?」という段階から、受け入れ可否や費用、現場の体制づくりまで専門のスタッフが一緒に整理・サポートいたしますので、お気軽にお問い合わせください。






