新規開設・増床時の外国人材採用計画どうする?開設日から逆算するスケジュールと注意点
| この記事で分かること |
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「開設日は決まっているのに、必要な人数がまだ集まっていない」。新規開設や増床では、こうした状況になる前に採用を進めておく必要があります。
外国人材を採用するのであれば、開設の6か月〜1年前には動き始めたいところです。
開設日から逆算して準備を進めておけば、必要な人数を開設に間に合わせやすくなります。
この記事では、開設までの採用スケジュールや指定申請との進め方、増床時に確認しておきたいこと、予定どおりに進まなかった場合の対応について、一般社団法人外国人介護留学生支援機構(ケアコンパス)の青山がお伝えします。
新規開設・増床の人員確保に外国人材を組み込む施設が増えている理由
外国人材を開設時の人員計画に組み込む施設が増えている背景には、以下の2つの理由があります。
- 開設時ならではの人員確保の難しさ
- 外国人材の採用が開設準備と相性が良い
それぞれの理由を詳しく解説します。
開設時の人員確保が難しい理由
新規開設では、開設日に合わせて一度にまとまった人数をそろえなければなりません。
普段の欠員補充なら一人、二人の採用で済みますが、開設時に必要な人数はその比ではありません。地域で募集をかけても、開設までにそれだけの人数が集まるとは限りません。
必要な職員をそろえられなければ、人員基準を満たせず、予定していた形で開設できないこともあります。規模を抑えて始めるのか、場合によっては開設時期を見直すのかという話にもなります。
開設準備のなかでも、採用は予定どおりに進むとは限らず、遅れると開設そのものに響く工程です。人員確保には早めに着手しておくことが欠かせません。
関連記事:「外国人介護人材の採用で失敗する施設・成功する施設の違いとは?3つの失敗パターンと成功施設の共通点」
外国人材が開設案件と相性が良い理由
新規開設では、「〇月までに〇人必要」という目標がはっきりしています。外国人材の採用は、この目標に合わせて募集から入職までの予定を組み、計画的に進められます。
特定技能の外国人介護職員は、一定の要件のもと、就労開始から人員配置基準上の職員として扱われます。そのため、開設時の人員計画にも組み込むことができます。
外国人材を採用した場合の費用については、「外国人介護人材は施設経営をどう変える?モデルケースで具体的にわかる経営インパクトを試算!」でも詳しく解説しています。
開設日から逆算する外国人材採用スケジュールは?

外国人材を採用するなら、開設日からさかのぼって準備を進めます。時期ごとの主な準備は、次のとおりです。
| 時期 | 主な準備 |
|---|---|
| 開設12〜6か月前 | 必要人数の確定、採用ルート・支援体制の決定、募集開始 |
| 開設6〜3か月前 | 面接、内定、雇用契約、在留資格申請 |
| 開設3か月前〜開設 | 住居、生活準備、研修、配属・シフト調整 |
開設12〜6か月前|採用ルートの決定と募集開始
まず、開設時に外国人材が何人必要なのかを決めます。そのうえで、海外から採用するのか、すでに日本にいる人を採用するのかを決めていきます。
採用ルートが決まったら、求人を出して人選を始めます。あわせて、特定技能1号の支援を自社で行うのか、登録支援機関へ委託するのかも決めておきます。
特に海外から採用する場合は、入国までに時間がかかります。この時期に募集を始めていないと、開設日に間に合わなくなるおそれがあります。
開設6〜3か月前|面接・内定・在留資格申請
候補者が決まったら、面接、内定、雇用契約へと進み、在留資格の申請に入ります。
在留資格を申請するためには、本人だけでなく法人側でも準備する書類があります。書類の準備は思った以上に時間がかかるため、必要なものを確認して早めに取りかかりましょう。
書類をそろえて申請しても、審査にかかる期間は毎回同じとは限りません。開設日ぎりぎりの予定は組まず、審査が長引く可能性も見込んで余裕を持たせておきます。
開設3か月前〜開設|住居・研修・配属計画
入職日が見えてきたら、住居を決め、電気・ガス・通信など生活に必要な準備を進めます。
同じ時期に、入職前の研修やオリエンテーションも考えておきます。開設後にどのフロアで働いてもらうのか、誰と一緒に入るのかまで決めておくと、シフトにも組み込みやすくなります。
開設直前は、施設側も準備することが増えます。住居や生活面の準備は、できるものから先に進めておくと安心です。
入職初日の受け入れについては、関連記事「外国人介護職員の受入れ初日に行うオリエンテーションとは?時系列の進め方とやってはいけないこと解説」で詳しく解説しています。
指定申請と在留資格申請を並走させるときの注意点

新規開設の場合、施設の指定申請を進めながら、外国人材の在留資格の手続きも進めることになります。
自治体への指定申請と在留資格の手続きが同じ時期に進むため、両方の予定をそろえておくことが、開設日に間に合わせるカギになります。
開設前の施設で雇用契約・在留資格申請はどこまで進められるか
新規開設では、外国人材の配属先となる施設がまだ指定前の段階から採用を進めることがあります。
この場合は、次のタイミングを先に確認しておきます。
- 雇用契約はいつ結べるのか
- 在留資格申請はいつから進められるのか
- 配属先施設の指定はいつ受ける予定なのか
- 開設日に合わせて入職できるのか
この順番がうまく合わないと、採用する人は決まっていても、開設日に入職が間に合わないことがあります。
同じ法人に既存施設があるかどうかなどでも進め方が変わるため、一律には決められません。開設日が決まった段階で、開設スケジュールに合わせて個別に確認しておく必要があります。
関連記事:「介護分野で外国人が働ける在留資格は何種類?EPA・特定技能など4制度の違いを比較!」
指定スケジュールと申請時期を合わせる実務の段取り
まず確認したいのは、開設予定日と施設の指定がいつ頃になるのかです。
指定申請が今どこまで進んでいるのかが分からないまま、外国人材の入職日だけを決めることはできません。指定の見込み時期を確認したうえで、在留資格の申請をいつ進めるのか、入職日をいつにするのかを決めていきます。
そのためには法人内の予定だけでなく、行政への指定申請の状況や、外国人材の手続きをどこまで進められるのかを支援機関とも共有しておく必要があります。
どこか一つの予定が変われば、入職時期にも影響します。開設日だけを見て進めるのではなく、それぞれの手続きが今どこまで進んでいるのかを確認することが、遅れを防ぐことにつながります。
増床のときに見落としやすいポイント

増床は、新規開設に比べると準備が少ないように感じるかもしれません。
実際には、受け入れられる外国人材の人数を確認したり、新しいフロアの人員配置を考えたりと、増床ならではの準備があります。
受け入れ人数枠がいつから広がるかを確認する
特定技能の介護分野では、受け入れられる人数に上限があります。基本となるのは、事業所の日本人等の常勤介護職員数です。
増床して必要な職員数が増えるからといって、その時点で特定技能外国人の受け入れ人数枠も増えるとは限りません。
「増床するから、あと〇人採用できる」と決める前に、どの時点の常勤介護職員数で人数枠を数えるのかを確認しておきます。
既存フロアからの異動と新規採用の組み合わせを設計する
増床するときは、新しいフロアを新しく採用した職員だけで固めず、経験のある職員も一緒に配置した方が安心です。
人数をそろえるだけでなく、誰と誰を組み合わせるのか、誰が新しく入る職員を教えるのかまで考えます。教える人が一人に偏らないようにすることも大事です。
外国人材を受け入れると、既存の職員から「自分たちの負担が増えるのでは」という声が出ることもあります。誰がどこまで教えるのかを先に決めて伝えておくと、そうした不安も和らぎやすくなります。
関連記事:「外国人介護職員の受入れ体制を整えるポイントは?人と組織の準備で決まります」
開設・増床スケジュールが遅れたときのリカバリー

採用や在留資格の手続きが遅れ、開設日に間に合わないこともあります。遅れ具合に応じて取れる方法がいくつかあるため、あらかじめ考えておきます。
海外ルートが間に合わないときは国内在住人材へ切り替える
海外からの採用が開設日に間に合わない場合は、国内にいる外国人材も探します。国内在住者であれば、新たに入国するための手続きがないため、海外から採用するより早く入職できることがあります。
私なら、開設3か月前になっても入国のめどが立っていなければ、国内にいる人も探した方がいいとお伝えします。海外からの入職を待ち続けるより、国内での採用も並行して検討したほうが開設日に間に合う可能性は高まります。
開設時は暫定充足し、入職後に置き換える
外国人材の入職が開設日に間に合わない場合は、開設時だけ派遣職員などで必要な人員を確保する方法もあります。
その後、外国人材が入職する時期に合わせて、人員配置を調整していきます。
派遣職員などでつなぐ期間が長くなれば、その分コストも増えるため、そこも含めて予算を見ておく必要があります。
開設日側を調整する判断|見切り発車だけは避ける
人がそろわないまま開設日が近づいてきたら、最初から予定どおりの定員で始めず、規模を抑えて段階的に開設することも考えます。
それでも必要な職員をそろえられない場合は、開設日の調整も含めて考える必要があります。
人員基準を満たさないまま開設すると、指定や報酬の面で影響が出るおそれがあり、かえって大きな負担になります。人が足りない状態での見切り発車だけは避けてください。
まとめ
新規開設や増床では、開設日が決まっている中で必要な人数をそろえなければなりません。
外国人材を採用するのであれば、開設の6か月〜1年前が動き始める目安です。開設日から逆算して採用を進め、指定申請と在留資格申請の予定を合わせておくことが、開設に間に合わせるためのポイントになります。
海外からの入職が間に合わない場合は、国内にいる人を探すこともできます。予定どおりに進まないときも、その時点で取れる方法を一緒に考えます。
新規開設や増床に向けて、「いつから採用を始めればいいのか」と迷っている段階でも、ケアコンパスへご相談いただけます。
よくある質問
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介護施設の新規開設や増床で、外国人材の採用はいつから動き始めるべきですか?
開設の6か月〜1年前から動き始めるのが目安です。特に海外から外国人材を採用する場合、求人の選定から入国や在留資格の申請までに時間がかかるため、この時期に募集を始めていないと開設日に間に合わなくなるおそれがあります。開設日から逆算して早めに準備を進めることが重要です。
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新規開設の際、施設の指定申請と外国人材の在留資格申請はどのように進めればよいですか?
施設の指定申請と在留資格の手続きは同じ時期に進むため、両方の予定をそろえることが大切です。配属先施設が指定前の段階から採用が進むこともあるため、指定の見込み時期をあらかじめ確認したうえで、在留資格の申請時期や入職日を個別に調整していく必要があります。
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増床時に特定技能の外国人材を受け入れる際、見落としやすいポイントは何ですか?
増床して必要な職員数が増えても、その時点で特定技能外国人の受け入れ人数枠がすぐに増えるとは限りません。受け入れ枠の基本は事業所の日本人等の常勤介護職員数であるため、「増床するからあと何人採用できる」と決める前に、どの時点の職員数で人数枠を数えるのかを確認しておく必要があります。
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海外からの採用が間に合わない場合、どのようなリカバリー策がありますか?
開設3か月前になっても海外からの入国のめどが立たない場合は、国内にいる外国人材の採用も並行して検討することが有効です。国内在住者であれば新たな入国手続きがないため早く入職できる場合があります。ケアコンパスでは採用から定着まで一括してサポートしており、状況に応じた柔軟な提案が可能です。
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人員がそろわないまま開設日が近づいた場合、どのように判断すべきですか?
人員基準を満たさないまま見切り発車で開設すると指定や報酬に影響が出るおそれがあるため、避けるべきです。派遣職員などで一時的に人員を充足させるほか、最初から定員を抑えて段階的に開設したり、開設日自体の調整を検討したりすることが大切です。ケアコンパスでは最適な進め方のご相談を承っています。







